第六章③ 現金出納帳と当座預金出納帳
現金出納帳とは何か
現金出納帳とは、毎日の現金の入金・出金、残高を明確にするための帳簿です。
現金出納帳を作成することで、現金の動きが、明快になります。
具体的に現金出納帳の記入をみていきましょう。
なお、すべて現金取引とします。
前月繰越は、10,000円です。
4/10 A社へ商品15,000円を売り上げた。
4/15 B社の売掛金30,000円を現金で回収した。
4/20 C社から商品25,000円を仕入れた。
現金出納帳
日付 | 摘要 | 収入 | 支出 | 残高 |
4/1 | 前月繰越 | 10,000 | 10,000 | |
4/10 | A社へ売り上げ | 15,000 | 25,000 | |
4/15 | B社から売掛金の回収 | 30,000 | 55,000 | |
4/20 | C社から仕入れ | 25,000 | 30,000 | |
4/30 | 次月繰越 | 30,000 | ||
55,000 | 55,000 | |||
5/1 | 前月繰越 | 30,000 |
[現金出納帳の見方]
・日付欄
日付の項目に取引が行われた日付を記入します。
・摘要欄(てきようらん)
取引の内容を説明するための小書きを記入する。
・収入・支出欄
収入・支出欄には、金額を記入します。
・残高欄
残高欄には、収入と支出の差額の金額を記述します。
・前月繰越が合った場合は、収入欄と残高欄に金額を記入します。
・次月繰越の場合は、月末の日付を記入し、支出欄に金額を記入します。
・翌月の1日付きで摘要欄に前月繰越と記入します。
当座預金出納帳とは何か
当座預金出納帳とは、当座預金の預け入れ、または小切手の振り出しを記録するための帳簿です。
当座預金出納帳は、金融機関ごとに作成することになります。
具体的に記入例をみていきましょう。
5/1 A銀行に当座預金口座を開設し、現金100,000円を預け入れた。
5/20 G社へ仕入れ代金20,000円を支払うために小切手#15を振り出して支払った。
5/25 F社の売掛金70,000円を小切手で受け取り、直ちに当座預金とした。
当座預金出納帳
日付 | 摘要 | 小切手No | 預入 | 引出 | 借/貸 | 残高 |
5/1 | A銀行に預け入れ | 100,000 | 100,000 | |||
5/20 | G社より仕入れ | #15 | 20,000 | 借 | 80,000 | |
5/25 | F社の売掛金回収 | 70,000 | 借 | 150,000 | ||
次月繰越 | 150,000 | |||||
170,000 | 170,000 | |||||
6/1 | 前月繰越 | 150,000 | 借 |
[当座預金出納帳の見方]
・日付欄
日付の項目に取引が行われた日付を記入します。
・摘要欄(てきようらん)
取引の内容を説明するための小書きを記入します。
・預入・引出欄には金額を記入します。
・借/貸 欄
・当座預金の残高がある場合は、借(当座預金勘定の借方を表す)を記入し、当座預金よりも多く引出した場合は、貸(当座借越を表す) を記入します。
・残高欄には、預入金額と引出金額の差額を残高金額として述します。
・次月繰越の場合は、月末の日付を記入し、支出欄に金額を記入します。
・翌月の1日付きで摘要欄に前月繰越と記入します。
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