第四章③ 仕訳の3つのステップ
仕訳には、3つのステップがある
仕訳は、3つのステップでおこなわれます。
慣れてくれば、無意識にできるようになります。
しかし、最初のうちは、この3つのステップを意識しながら仕訳をしましょう。
- 2つ以上の勘定科目を決める
- 勘定科目のグループを確認
- 勘定科目を借方と貸方に分ける
基本的な4つの取引をみていきましょう。
【取引例1】
建物30,000,000円を購入し、現金で支払った。
ステップ1
太字とアンダーラインで示した「建物」と「現金」の2つの勘定科目を決めます。
ステップ2
「建物」―資産グループ。「現金」―資産グループ
ステップ3
「建物」を購入したので「資産」の増加です。現金で支払ったので「資産」の減少です。
資産グループの仕訳ルール
借方 | 貸方 |
増加 | 減少 |
これらの3つのステップの結果、つぎのような仕訳を行うことができます。
借方 | 貸方 |
建物 30,000,000 | 現金 30,000,000 |
【取引例2】
銀行から現金1,000,000円を借りた。
ステップ1
太字とアンダーラインで示した「現金」と「借入金」の2つの勘定科目を決めます。
ステップ2
「現金」―資産グループ。「借入金」―負債グループ
ステップ3
お金を借りたことにより「現金」が増えたので「資産」の増加です。
銀行からのお金を借りたので「借入金」という「負債」グループの増加です。
負債グループの仕訳ルール
借方 | 貸方 |
減少 | 増加 |
これらの3つのステップで、つぎのような仕訳を行うことができます。
借方 | 貸方 |
現金 1,000,000 | 借入金 1,000,000 |
【取引例3】
商品200,000円を売り上げ、代金は現金で受け取った。
ステップ1
太字とアンダーラインで示した「現金」と「売上」の2つの勘定科目を決めます。
ステップ2
「現金」―資産グループ。「売上」―収益グループ
ステップ3
商品を売上げたので「売上」が増えます。
これは、「収益」の発生です。
代金は、現金で受け取ったので、「資産」の増加です。
収益グループの仕訳ルール
借方 | 貸方 |
取消 | 発生 |
これらの3つのステップで、つぎのような仕訳を行うことができます。
借方 | 貸方 |
現金 200,000 | 売上 200,000 |
【取引例4】
商品100,000円を仕入れ、現金を支払った。
ステップ1
太字とアンダーラインで示した「仕入」と「現金」の2つの勘定科目を決めます。
ステップ2
「仕入」―費用グループ。「現金」―資産グループ
ステップ3
商品の「仕入」は、「費用」の発生です。
代金は現金で支払ったので「資産」の減少です。
費用グループの仕訳ルール
借方 | 貸方 |
発生 | 取消 |
これらの3つのステップで、つぎのような仕訳を行うことができます。
借方 | 貸方 |
仕入 100,000 | 現金 100,000 |
メモ帳【仕訳のルール】
仕訳は、1つの取引を「借方」と「借方」の2つに分けます。
このため、必ず、借方の合計金額と貸方の合計金額が一致します。
借方 | 貸方 |
同額 | 同額 |
仕訳の3つのステップ まとめ
- 2つ以上の勘定科目を決める
- 勘定科目のグループを確認
- 勘定科目を借方と貸方に分ける
第四章:仕訳とは何か もくじ一覧