第一章② 仕訳とは何か

仕訳(しわけ)とは、
1つの取引を2つの視点で見ることです

簿記は、仕訳に始まり、仕訳で終わる、といって過言ではありません。
簿記を学びことを挫折する人、簿記を苦手にする人は、大抵の場合、仕訳が苦手な人です。
仕訳とは、1つの取引を2つの視点で見る、ことです。

仕訳について、具体的に考えてみましょう。
あなたが、コンビニで、おにぎりを100円で買った、という事実を考えてみましょう。
あなたは、おにぎりを手に入れました。その一方で、あなたは、現金100円を失った。

という2つの事実があることがわかります。

もうひとつ具体例です。
あなたが、友人から10,000円を借りた、という事実を考えてみましょう。
あなたは、現金10,000円を手に入れました。一方で、友人から10,000円の借金をした。

という、2つの事実があることがわかると思います。

このように1つの取引を2つの視点でみることが仕訳です。


仕訳の基本ポイントは2つです。

まず、一つ目のポイントです。
仕訳は、取引を伝票に記入します。
伝票は、基本的な記入欄は、以下のようになります。

借方(かりかた)貸方(かしかた)

伝票は、左右に区分されています。
左側が「借方」(かりかた)、右側を「貸方」(かしかた)といいます。
この借方、貸方という名称に特別な意味はありません。

左側が、借方で、右側が、貸方と覚えておけばよいと思います。

簿記の学習は、仕訳することが軸になります。
具体的な使い方は、これからくわしく説明していきます。
まず、仕訳を伝票に記入する際、左側が「借方」、右側が「貸方」と覚えましょう。

仕訳の左右の金額は同じになる

二つ目の仕訳のポイントは、左右の金額は、必ず同じになることです。
これは「借方」と「貸方」に記入される金額が「必ず同じになる」ということです。
つまり、つぎのようになります。

借方貸方
10,00010,000

「借方」「貸方」とも同じ10,000円という金額が記入されています。
このように簿記では「借方」と「貸方」に必ず同じ金額が記入されます。

これらの2つの仕訳のポイントは、これから簿記を学んでいくうえでとても役立ちます。
しっかりここで覚えましょう。

仕訳とは何か まとめ

  • 仕訳とは、1つの取引を2つの視点でみることを意味します
  • 仕訳は、取引を伝票に記入します
  • 仕訳した借方と貸方の金額は必ず同じになる

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