第二章① 貸借対照表を知る
貸借対照表で、財産がわかる
お金持ちに見えた人が、大きな借金を抱えていた。
これは、よくある話です。
たとえば、佐藤さんは、5億円の豪邸に住んでいます。
海の見える小高い丘にある豪華な家で、周囲のあこがれです。
しかし、くわしく佐藤さんのことを知ると、多額の借金をしていることがわかりました。
なんと銀行から10億円の借金をしていることがわかったのです。
5億円の豪邸の2倍の借金があったのです。
佐藤さんをお金持ちといえるでしょうか?
このようなケースは、会社でもよくあります。
ある会社が1,000億円の資産を持ち、本社が都心の高層ビルにあるとしても、
銀行からの借入金が2,000億円もあったのでは、とても優良企業とはいえません。
資産を超える大きな借金を抱える会社と取引をするのは、とても危険です。
いつ倒産してもおかしくないからです。
貸借対照表は、資産、負債、純資産で作成される
このため、くわしく会社の財産を知ることが必要です。
会社の財産は、「貸借対照表」でわかります。
そして、この貸借対照表は「資産」「負債」「純資産」の3つのグループで成り立っています。
貸借対照表
資産 | 負債 |
純資産 |
「資産」から「負債」を差し引いた残額が「純資産」です。
資産が100億円で、負債が80億円なら純資産は、20億円となります。
メモ帳【貸借対照表】
貸借対照表は、英語でバランス・シート(Balance Sheet)といいます。このため、貸借対照表のことを「ビー・エス(B/S)」ということもあります。
【速攻!チェック問題・貸借対照表編】
次の貸借対照表の( ① )に入る用語を入れなさい。
【問題】
貸借対照表
資産(200) | 負債(160) |
( ① )(40) |
【解答】
貸借対照表
資産(200) | 負債(160) |
純資産(40) |
「資産」から「負債」を差し引いた残額が「純資産」です。
貸借対照表を知る まとめ
- 貸借対照表で会社の財産がわかる
- 貸借対照表は、資産、負債、純資産の3つのグループで作成される
- 資産ー負債=純資産 という計算式が成り立ちます
第二章 会社の財産は、貸借対照表でわかる もくじ一覧