第二章③ 「負債グループ」とは何か

「負債」とは、会社の借金です

負債は、貸借対照表を作成する勘定科目の一つです。

貸借対照表


資産

負債

純資産

負債とは、会社の借金です。 
身近な例で考えてみましょう。
わたしたちの生活では、借金は身近なものです。
クレジットカードの利用は、その代表的なものでしょう。
買った商品の代金を後日支払うのですから、借金です。
また、マイホームの購入のために住宅ローンを借りている人も多いでしょう。
これも代表的な借金です。
会社もさまざまな借金があります。 会社の借金が「負債」です。
「負債グループ」のおもな勘定科目と内容はつぎのとおりです。

・買掛金

商品を仕入れ、その代金をまだ支払っていないときに使用します。
会社間の取引においては、代金をすぐに支払うケースは少なく、後日支払いになります。
いわゆるツケ払いのようなものです。
商品を後日払いで、仕入れることを「掛(か)け仕入れ」といいます。

・支払手形

約束手形をつかって、支払ったときに使用します。
相手先に約束手形の金額を支払日に支払うことを約束する証券です。

・未払金

商品の仕入れ代金以外のもので、まだ支払っていないものに使用します。
たとえば、オフィスの机・イスなどを購入したときの未払い代金です。

・借入金

銀行からの借入金など、他からお金を借りたときに使用します。

・預り金

会社が一時的に預っているお金のことです。
社員の所得税や社会保険料は、お給料を社員に支払うとき、差し引いて支払います。
これは、一時的に会社がお金を預かるからです。
会社は社員の所得税や社会保険料を社員に代わって、税務署などにまとめて支払っているからです。

・仮受金

現金を受け取ったものの、その内容や金額が不確定の場合は、一時的に仮受金を使用します。

メモ帳【負債】

負債をイメージしましょう。
負債とは、会社にとって、あると気が重いもの、とイメージするとわかりやすいかも知れません。
「借入金」は、会社にとって、あると気が重いものです。
買掛金や支払手形も近い将来、現金として支出するので、気が重くなります。
負債とは、会社にとって、あると気が重いもの、と考えるとイメージしやすいと思います。

【速攻!チェック問題・負債編】

次の勘定科目のうち、負債勘定をチェックしなさい。

【勘定科目】チェック欄
現金
売掛金
買掛金
借入金
仕入

【解答】 負債勘定は買掛金、借入金です。

負債とは何か まとめ

  • 会社の借金が、簿記の「負債」です。
  • 負債は、貸借対照表を作成する勘定科目のひとつです。

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