初級原価計算⑥ 売上原価の計算とは何か

売上原価とは何か

販売した製品の原価を「売上原価」といいます。
利益の計算式は、以下のとおりです。

売上ー売上原価=利益

このため、売上原価を計算する必要があります。

月末において、完成品は、売れた製品である「売上原価」と未販売の完成品である「月末製品原価」に区分されます。

 

 

 

完成品原価

 

売上原価
月末製品原価

【例題】 以下の資料から、月末製品原価と売上原価を計算してみましょう。

□完成品原価
500,000円

□製品の生産・販売状況

生産量 1,000個 / 販売量 800個

【解答】

(計算過程)

・完成品1個当たりの原価を計算します。
500,000円÷1,000個=@500円

・月末製品原価を計算します。
(1,000個ー800個)×@500=100,000円

・売上原価を計算します。
800個×@500=400,000円

【別解】

売上原価 500,000円ー100,000円=400,000円

【メモ帳/虎の巻】

ケーキ屋さんは、クリスマスイブが、1年で一番忙しい、といいます。
街のケーキ屋さんが、クリスマスイブにケーキ100個作って販売するとします。
この場合、完成品として、ケーキが100個ある、ということになります。

さて、この街のケーキ屋さんは、残念ながら、100個のケーキをすべて売り切る
ことが出来ませんでした。
売り上げたのは、80個で、20個が売れなかったのです。

この場合の売上原価は、以下のように計算できます。

□完成品原価
800,000円

□製品の生産・販売状況

生産量 100個 / 販売量 80個

【解答】

(計算過程)

・完成品1個当たりの原価を計算します。
800,000円÷100個=@800円

・月末製品原価を計算します。
(1,000個ー800個)×@800=160,000円

・売上原価を計算します。
800個×@800=640,000円

【別解】

売上原価 800,000円ー160,000円=640,000円

初級原価計算⑦ 損益計算書とは何か