初級簿記① 簿記とは何か
簿記とは何か
初級簿記の第一講義では、簿記が、ビジネスにおいて、いかに仕事に役立つのか」を紹介していきます。
宜しくお願いします!
すべての会社に「簿記」がある。
簿記をざっくりとイメージしましょう。
みなさんは、健康診断で、レントゲン検査をした経験があると思います。
レントゲン撮影によって、骨格やその他の機能に問題がないか、を検査します。
からだのつくりは、大きい人も小さい人も基本的にみな同じです。
もし、仮に会社という組織をレントゲンで、検査すれば「簿記」がみえてきます。
これは、上場されている巨大企業も、街の小さな個人商店もみな同じです。
すべての会社には、必ず簿記が存在します。
簿記は会社の「お金を管理する」こと
簿記とは「帳簿記入」の略です。
これは、お金にかかわる取引を帳簿に記入することを意味します。
簿記によって、会社のお金の動きが正確にわかります。
会社は、かならずお金を使います。
このため、かならず簿記が存在するというわけです。
簿記で、どんな複雑な取引も、シンプルに処理することができます。
複式簿記とは何か
これから学習していく簿記は「複式簿記」です。
これは、意外に簿記の本に書かれてないことが多いようです。
複式簿記とは、
「一つの取引を2つの視点で考える」
ということです。
物事には、かならず、2つの面があります。
たとえば、あなたが、友人から1万円を借りたとします。
これは、まず、1万円の借金がある、という事実が一つあります。
もう一方で、あなたの手元に現金1万円がある、という事実があります。
これが、1つの物事にを2つの視点で考えるということです。
これが、「簿記のしくみ」であり、複式簿記です。
簿記で「決算書」が作成される
会社は、年に1回、決算書を作成します。
決算書とは、1年間の会社の「財産」や「もうけ」を集計した会計資料です。
決算書は、大きく2つの種類があります。
□会社の「財産」がわかる「貸借対照表」(たいしゃくたいしょうひょう)」と
□会社の「もうけ」がわかる「損益計算書」(そんえきけいさんしょ)」です。
この決算書は簿記によって作成されます。
会社を経営するうえ、今、どれくらいの財産があり、借金はいくらあるのか。
また、いくらの「もうけ」があるのか。
あるいは、損をしているのか、を知っておく必要があります。
決算書は、会社を経営するうえで、非常に大切なものです。
さらに、会社を取り巻くさまざまな取引先にとっても決算書は大切な資料です。
銀行が融資するかどうかは、その会社の決算書を参考に判断します。
法人税などの税金は、決算書に基づいて、決定されます。
新しく取引をはじめるときの与信は、決算書が重要な参考資料となります。
このように決算書は、会社にとって、必要不可欠な重要なものです。
そして、この決算書を作成するために簿記が必要不可欠な知識なのです。
簿記が、ビジネスの古典的な知識といわれる所以です。
まとめ
- すべての会社に簿記がある
- 簿記は、会社のお金を管理すること
- 1つの取引を2つの視点で考えるのが複式簿記
- 簿記で決算書が作成される
- 簿記を学ぶことで、決算書の読み方が身につく
つぎは、第二講義になります。
こちらで、解説しております。
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