初級原価計算① 原価計算とは何か
原価とは何か
原価と聞いて、その内容をすぐにイメージできる人はすくないはずです。
原価をシンプルに説明すれば、以下のような説明になります。
「モノやサービスを作るのにいくらかかったのか?」
このいくらかかったのか、という正しい原価を計算することが、原価計算です。
原価を「コスト」という表現にした方が、わかりやすい人もいるかも知れません。
「モノやサービスを作るのにいくらコストがかかったのか」を知ることが原価計算です。
ところで、利益の計算式は、つぎのとおりです。
売上ー原価=利益
この計算式からも分かるように正しい利益を知るためには、正しい原価を計算する必要があります。
視点を変えれば、正しい利益を計算するに、正しい原価を計算する。
これが、原価計算ともいえます。
管理会計として、原価計算は、ビジネス必須の知識です。
時代の要請と、決して錆びることのない原価計算の知識は、ビジネス界の古典です。
さぁ、原価計算をゆっくり、そして、しっかり、学びましょう。
原価計算の目的とは何か
原価計算の目的は大きく3つあります。
□原価管理、□利益管理、□財務諸表作成の3つです。
ざっくり見ていきましょう。
□原価管理
原価計算をすることで、正しい利益を計算することができます。
このため、原価計算によって、原価の引き下げを行うなどの検討をすることができます。
正しい原価計算によって、無駄な原価がないか、を計算できるわけです。
これが、「原価管理」です。
原価管理は、原価計算の目的の一つになります。
□利益管理
また、正しい原価を計算することで、正しい利益を計算することができることから、
利益計画などの策定手段に原価計算は役立ちます。
これが、「利益管理」です。
利益管理も。原価計算の目的の一つになります。
□財務諸表作成目的
そして、貸借対照表や損益計算書を作成するために原価計算は必要です。
製造業であれば、製品をどのくらいのコスト(原価)で製造できるのか、
という、原価計算を報告できなければ、銀行や株主に報告できないからです。
これが、「財務諸表作成目的」になります。
【メモ帳/虎の巻】
たとえば、八百屋さんでいえば、農家や市場から
野菜を買ってきて、店で売ります。
このとき、農家や市場から買ってきた値段が「原価」です。
売った値段は「売価」になります。