初級原価計算② 製造原価計算とは何か

ここでは、具体的に原価計算の中身を学習していきます。
まず、ざっくり原価計算の学ぶ上での基本知識である「製造原価」について学びます。
その後、製造直接費と製造間接費について、説明していきます。

製造原価は、3つに区分されます

製品を製造するためにかかった費用を「製造原価」といいます。
製造原価は、大きく、材料費、労務費、経費の3つに分類されます。

製造原価

材料費(原材料)
労務費(人件費)
経費(電気代や水道代など)

【虎の巻/メモ帳】

ラーメン店でイメージしてみましょう。
ラーメンの麺は、小麦粉で出来ていますから、小麦粉は、材料費になります。
ラーメンを作る料理人に支払うお給料が、労務費になります。
材料費や労務費以外のラーメン店の電気代や水道代を経費といいます。

製造直接費と製造間接費とは何か

製造原価は、製品との関連性により「製造直接費」と「製造間接費」に区分することができます。
もう少し、具体的に見ていきましょう。

直接製造費とは、ある特定の製品の消費に要したことが明らかな費用で、その製品の原価として直接集計するものです。
具体的なイメージとしては、A製品にのみ発生し消費される費用というわけです。
間接製造費とは、その消費が、各製品にまたがって、共通的に発生する費用をいます。

製造原価製造直接費ある特定の製品の消費に要したことが明らかな費用
製造間接費各製品にまたがって、共通的に発生する費用をいます

【虎の巻/メモ帳】

たとえば、自転車を製造している工場をイメージしてください。
A型自転車、B型自転車、C型自転車、そしてD型自転車 の4種類を製造しているとします。
各自転車の製造にあたり、タイヤやフレームは、各型ごとに決まっていますから、直接的に
原価を計算できます。これが「製造直接費」です。
しかし、工場全体の電気や水道代は、各型ごとに計算することはできません。
すなわち、このような費用を「製造間接費」として扱うわけです。

初級原価計算③ 材料費、労務費、経費とは何か