初級原価計算③ 材料費、労務費、経費とは何か

製造原価を個別に具体的にみていきましょう。
まずは、材料費から見ていきましょう。

 

 材料とは何か

材料とは、製造原価の多くを占める原価となります。
製品は、材料がなければ、作り出すことができません。
ある製品を製造するために消費されるモノです。
この購入した材料のうち、製品を作り出すために消費された、消費高を「材料費」といいます。
なお、原価計算では、使用することを「消費する」と表現します。

材料費は、材料、買入部品費、工場消耗品費などに分けることができます。
ざっくり内容を見ていきましょう。

 

□材料
材料は、その生産すべき製品の素材と考えて下さい。
イメージとしては、パンの製造であれば、小麦粉になります。
材料のうち、製品の主要部分になるものを主要材料といいます。
その他を補助材料といいます。

□買入部品費
製品にそのまま取り付けられる部品
イメージとしては、自転車の製造であれば、タイヤになります。

□工場消耗品費
軍手やマスクなど

 

材料費は、特定の製品にいくらかかったかが、明確に計算されるか否かによって、
直接材料費と間接材料費に分類することができます。

 

[図解]

種類 内容
直接材料費 主要材料費、買入部品費
間接材料費 補助材料費、工場消耗品費

 

 

 

材料費の計算

材料費は、材料の数量(消費量)に単価(消費価格)を掛けて計算します。

材料費=消費量×消費価格

 

【計算事例】

製品Aの消費量は、200kg  材料の消費価格は500円/kg

製品Aの材料費は、200kg×500円=100,000円 となります。

 

労務費とは何か

 

工場において、製品を製造するために働く人たちのために支払うコストを「労務費」といいます。
つまり、賃金です。

工場で製品の製造にかかわっている働くひとたちを工員といいます。
いわゆるライン工です。

工員は、大きく直接工と間接工に分けられます。
直接工とは、製品の製造に直接かかわっている工員です。
間接工とは、機械のメンテナンス作業を行っている工員をいいます。

 

工員の区分 内容
直接工 製品の製造に直接かかわる工員
間接工 機械の保守、製品運搬等、製品の製造に直接かかわらない工員

 

 

労務費一覧

 

おもな労務費勘定の内容はつぎのとおりです。

項目 内容
賃金 工員に支払われる給与
給料 工場で働く事務職員等、工員以外に支払われる給与
法定福利費 健康保険料、雇用保険など

 

製造する製品との関わり合いによって、労務費は、直接労務費と間接労務費に区分されます。
ざっくり説明すれば、直接工に支払う賃金が、直接労務費です。
間接工に支払う賃金が間接労務費です。

労務費区分 内容
直接労務費 製品の製造にかかった労務費を直接的に把握できる労務費
間接労務費 製品の製造にかかった労務費を間接的にしか把握できない労務費

 

 

労務費の計算

労務費は、作業時間と工員の1時間当たりの賃金(消費賃率)を掛けて計算します。

労務費=作業時間×消費賃率

 

【計算事例】

製品Aの作業時間は、30時間  消費賃率は500円/h

製品Aの労務費は、30h×500円=15,000円 となります。

 

 

 

経費とは何か

 

製造原価のうち、材料費と労務費以外の原価を「経費」いいます。

 

項目 内容
外注加工賃 外部の業者に発注した製品の加工賃
減価償却費 工場の建物や機械等の減価償却費
水道光熱費 工場の電気代・ガス代・水道代

 

製品との関わり合いによって、経費は、直接経費と間接経費に区分されます。

 

経費区分 内容
直接経費 製品の製造にかかった経費を直接的に把握できる経費。外注加工賃など。
間接経費 製品の製造にかかった経費を間接的にしか把握できない経費。減価償却費など。

 

初級原価計算④ 製造直接費、製造間接費とは何か

 

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