初級簿記⑨ 仕訳帳、総勘定元帳とは何か

仕訳帳とは何か

仕訳をきれいに整理整頓する 

 

日々の仕訳は、ルールに基づいて整理する必要があります。
仕訳を日付順にきれいに整理する帳簿を「仕訳帳」といいます。

 

物事というのは何事もきれいに整理することでスムーズにいきます。
反対に机の中がきれいに整理されていた学生というのは、成績が良かったはずです。
これは、社会人でも変わりません。優秀な社員というのは、いつも机がきれいに整理されているものです。
何かとトラブルの多い社員というのは、机も乱雑で整理されていないケースが多いのです。
簿記についても同じです。

基本的な仕訳帳の記載例を紹介しておきます。

仕訳が、どのように仕訳帳に記載されているかのイメージをつかんでください。

□仕訳帳から仕訳帳への転記イメージ

「総勘定元帳」とは何か

勘定科目ごとに整理されたノート 

簿記の勘定科目をみるとき、さまざまな勘定科目がごちゃまぜになっていたのでは、
見づらいし、あとからチェックするのも大変です。
このため、勘定科目ごとにきれいに整理しておく必要があります。
この勘定科目ごとにきれいに整理された帳簿を「総勘定元帳」といいます。
総勘定元帳とは、仕訳帳から総勘定元帳へ転記した勘定科目ごとのノートです。
どのように仕訳帳から総勘定元帳へ転記されるのかイメージをつかんで下さい。

 

たとえば、学生時代、国語や数学あるいは社会など教科ごとノートをつくったはずです。
1冊のノートに国語や数学をごちゃまぜにしたノートはつくらなかったと思います。
いろいろな教科をたった一冊のノートに書いたのでは、見づらいです。
また、あとから確認するとき何が書いているのかわかりづらくなります。
やはり、ノートは1教科1冊ずつ作るのがベストです。
これは、簿記においてもまったく同じです。

 

□ 仕訳帳から総勘定元帳への転記事例

 

・転記とは何か       

まず、はじめに「転記」の意味を知っておく必要があります。
「転記」とは移転(・)記(・)入の略と考えてください。
つまり、仕訳帳から総勘定元帳へ「移転させ記入する」という意味です。


・仕訳帳から総勘定元帳への具体的な転記事例をみる

それでは、仕訳帳から総勘定元帳へ転記の例をみていきましょう。
まずは、[例1]の基本パターンです。
4月1日の取引は「商品40万円を掛けで仕入れた」というものです。
この取引を仕訳帳から総勘定元帳へ転記します。

 

・「転記」は単純明快

転記の基本は、単純明快です。
「仕入は、仕入元帳へ」、「買掛金は、買掛金元帳へ」転記するだけです。
4月1日の取引を仕訳帳から総勘定元帳へ転記すれば、[例1]の仕入元帳と買掛金元帳のようになります。

総勘定元帳の見方

転記された総勘定元帳の見方をみていきましょう。

「摘要欄」について 

「摘要欄」は、仕訳帳の相手勘定を記入します。

仕入元帳をみて下さい。
4月1日の仕入元帳の摘要欄には「買掛金」と転記されてあります。
これは、 4月1日におこなった仕訳で、仕入の相手勘定が「買掛金」であることを意味します。

この点は、慣れるまで混乱するかも知れません。
はじめは注意しながら転記していきましょう。

つぎに買掛金元帳をみてください。
買掛金元帳の摘要欄には、「仕入」と転記されています。
4月1日の取引における買掛金の相手勘定が「仕入」だからです。

 

・「借/貸」欄について

残高が「借方」側か、「貸方」側の残高なのか、を判断するものです。
仕入元帳は、「借」と記入されています。
したがって、「借方」側の残高であることがわかります。
買掛金元帳をみてください。
ここでは、「貸」と記入されています。
したがって、「貸方」の残高であることがわかります。

 

つぎに[例2]をみていきましょう。

要領は、[例1]と全く同じです。

この[例2]のポイントは、売掛金元帳の「残高」の見方になります。

 

・総勘定元帳の「残高」の見方について

売掛金元帳をみて下さい。4月15日の残高が200,000円となっています。
これは、4月4日にあった売掛金残高800,000円が、4月15日に600,000円分が
回収されたため、4月15日の時点において残高が200,000円であることを意味します。

800,000-600,000=200,000 というわけです。

 

総勘定元帳によって、仕訳帳では、バラバラだった勘定科目が、
日付順、勘定科目ごとにきれいに整理されることになります。
また、勘定科目ごとの残高もつねに把握できることになります。

 

□第十講義 試算表とは何か

投稿者プロフィール

伊達敦
伊達敦中小企業研修協会 代表 
東京都武蔵野市。
決算書の見方、経営分析などマネジメントに知悉している商社勤務の実務家。
統括責任者として全国3000社を超える販売店及び代理店の経営実態の把握、
経営指標の分析に辣腕を発揮した。
また霞が関の中央官庁との交渉窓口も担当する。
独創的な決算書解説や経営分析理論は、海外でも高く評価され、著書は海外でも翻訳されている。
商業高校で、簿記の基本を学び、大学で簿記理論を体系的にしっかり学んだ。
大学在学中は、会計学の大家、中村忠教授、飯野利夫教授から 指導を受けた。また、日本簿記学会会長だった安平昭二教授から簿記の帳簿組織に関する論点を直接指導を受けた貴重な経験を持つ。
おもな著書 「まだ若手社員といわれるうちに知っておきたい会社の数字」講談社刊。ほか、決算書、経営分析に関する本をぱる出版、実業之日本社からの全国出版実績あり。
中小企業研修協会代表。ファイナンシャルプランナー。
欅坂46、櫻坂46の大ファン。DVDをすべて揃えている。元欅坂46の佐藤詩織のファンであり、櫻坂46の推しメンは、関有美子。