商品の期末評価とは何か
商品の期末評価とは何か
商品の期末評価で、ポイントになるのは「棚卸減耗費」と「商品評価損」の2つです。
なかなか、手ごわいところですので、しっかり、学びましょう。
棚卸減耗費とは何か
コンビニに代表されるような街のお店には、多種多様な商品が数多く陳列されています。
当然、店側としては、商品をしっかり管理していく必要があります。
現実のビジネスでは、帳簿上の商品数量(帳簿数量)と実際にある商品の数量(実地数量)が異なることがあります。
万引きなどの盗難や紛失など、数量の不一致が起こります。
このなくなってしまった商品を「棚卸減耗費」といいます。具体的にみていきましょう。
【A商品の在庫データ】
仕入原価 @100円 帳簿数量 200個
時価 @ 80円 実地数量 180個
棚卸減耗費の計算式は、つぎのとおり。
棚卸減耗費=(帳簿数量−実地数量)×仕入原価 |
この計算式で、A商品の棚卸減耗費を計算します。
(200個−180個)×@100=2,000
棚卸減耗費は、2,000円となります。
商品評価損とは何か
商品の評価損とは、期末に所有する商品の時価が、下落したときに評価損を計上するものです。
ここでもA商品のデータを使って、具体的にみていきましょう。
【A商品の在庫データ】
仕入原価 @100円 帳簿数量 200個
時価 @ 80円 実地数量 180個
商品評価損の計算式は、つぎのとおり。
商品評価損=(仕入原価−時価)×実地数量 |
この計算式で、A商品の商品評価損を計算します。
(@100−@80)×180個=3,600
商品評価損は、3,600円となります。
ここで、検算をしてみましょう。
もともとの商品評価額は、 @100×200個=20,000
期末の時価と実地数量は、@ 80×180個=14,400
この差額は、20,000−14,400=5、600となります。
この5、600円の内訳が、棚卸減耗費2,000円と商品評価損3,600円です。