個別原価計算とは何か
個別原価計算とは何か
個別原価計算とは、顧客の注文に応じて製品を製造する場合に適した原価計算です。
このイメージとしては、同一車種を大量に製造するものではなく、
特注されたスーパーカー一台を製造するのに適した原価計算が、個別原価計算です。
個別原価計算の特徴
個別原価計算の特徴は、「製造指図書」があげられます。
製造指図書は、製品を製造するための指南書というイメージです。
原価計算表
項目 | No1 | No2 | 合計 |
直接材料費 | 2,000 | 3,000 | 5,000 |
直接労務費 | 1,000 | 1,500 | 2,500 |
直接経費 | 800 | 500 | 1,300 |
製造間接費 | 700 | 500 | 1,200 |
合計 | 4,500 | 5,500 | 10,000 |
直接材料費、直接労務費、直接経費は、個別製品ごとに明確にわかるコストですから、個別に集計します。
これを賦課といいます。
例 次の資料に基づいて、原価計算表の直接材料費、直接労務費、直接経費を記入しなさい。
[資料]
項目 No1 No2
直接材料費 5,000 3,000
直接労務費 4,000 2,000
直接経費 1,000 500
原価計算表
項目 | No1 | No2 | 合計 |
直接材料費 | 5,000 | 3,000 | 8,000 |
直接労務費 | 4,000 | 2,000 | 6,000 |
直接経費 | 1,000 | 500 | 1,500 |
合計 | 10,000 | 5,500 | 15,500 |
製造間接費の配賦
製造間接費(間接材料費、間接労務費、間接経費)は、個別の製品ごとにいくらかかったコストなのか、明確ではありません。
このため、何らかの基準を用いて各々の製品に振り分けることになります。この基準を配賦基準といいます。
例 次の資料に基づいて、原価計算表を完成させなさい。
[資料]製造間接費の実際発生額は、8,000円である。配賦基準は、直接作業時間を用いる。
項目 No1 No2 計
直接作業時間 40h 60h 100h
配賦基準 8,000円÷100h=80(1h)
原価計算表
項目 | No1 | No2 | 合計 |
直接材料費 | 5,000 | 3,000 | 8,000 |
直接労務費 | 4,000 | 2,000 | 6,000 |
直接経費 | 1.000 | 500 | 1,500 |
製造間接費 | 3,200 | 4,800 | 8,000 |
合計 | 13,200 | 10,300 | 23,500 |
備考 |
参考
No1 40h×80円=3,200
No2 60h×80円=4,800