その1 経営感覚が身につく

ビジネスにおいて、人は大きく2つの立場に分かれます。「経営者」と「働く人」です。

簿記は「経営者」側の視点でつくられたものです。もっとも、わかりやすい例は、お給料に対する考え方です。世の多くの人は、ビジネスパーソンの立場で、お給料を会社から「もらう」と考えます。しかし、簿記では、経営者の立場で、お給料を社員に「支払う」と考えます。つまり、経営者の視点に立っているのです。このため、簿記を学ぶことで、知らず知らずのうちに管理職としての資質、すなわち、経営感覚が身に着くことになります。

その2 コスト感覚が身につく

モノやサービスを売るためには、さまざまなコストがかかります。コストとは、モノやサービスを売るためにかかる必要経費と考えて下さい。たとえば、車を売る販売店を考えてみましょう。販売店は、車をメーカーから仕入れなければ、車を売ることができません。この車を仕入れる代金がコストです。

つぎの例を考えてみましょう。

たとえば、1000万円の売り上げに950万円のコストがかかれば、利益は50万円です。一方、100万円の売り上げでもコストが20万円なら、利益は80万円になります。

このことから「売り上げが大きければ、利益も大きくなる」とは、必ずしもいえません。売上が大きくても、利益が小さい会社があります。これとは反対に売上が小さくても、大きな利益が出ている会社もあります。単純に売上げの大きさで、会社の業績を判断することはできません。会社の業績の良し悪しを判断するには、売上げだけでなく、利益も考えなければなりません。簿記を学ぶことで、「どのくらいの売り上げで、コストはいくらかかり、このため利益はいくらになる」というコスト感覚が、身につきます。

その3 決算書を読むことが身につく

簿記の最終的なゴールは、「決算書」の作成です。決算書である貸借対照表(たいしょうひょう)や損益計算書(そんえきけいさんしょ)は、簿記の知識と技術がなければ作成することができません。このことは、簿記によって、決算書をくわしく理解できることも意味します。決算書をつかって、会社をさまざまな視点から分析することを「決算書を読む」といいます。つまり、簿記を学ぶことで「決算書を読むこと」が身につきます。

 

 

さらに「簿記の基本ルールとは何か」を知る