本社工場会計

工場会計の独立

製造業においては、会社の規模が大きくなると、当然ながら工場の規模も大きくなります。
この場合、工場の会計を本社から独立させて、工場で帳簿管理することになります。

工場会計においては、製品の製造に関する勘定を抜き出して、工場の帳簿で管理することになります。

 

工場会計の計算

 

具体的にみていきましょう。

本社と工場の間の取引は、本社側では、工場勘定を使用します。
また、工場側では、本社勘定を使用します。

 

[取引事例1]

本社は、材料300,000円を掛けで仕入れ、工場に納入した。

これまでの仕訳では、以下のとおり。

 

借方 貸方
材料    300,0000 買掛金   300,000

 

 

工場会計の仕訳

 

工場独立会計での仕訳は、以下のようになります。

 

[本社での仕訳]   工場勘定を使用することになります。

 

借方 貸方
工場    300,0000 買掛金   300,000

 

[工場での仕訳]   本社勘定を使用します。そして、製品の製造に関する科目を計上します。

 

借方 貸方
材料    300,0000 本社   300,000

 

 

[取引事例2]

工場は、材料300,000円(直接材料250,000円・間接材料50,000円)を消費した。

 

これを工場独立会計で、仕訳すれば、以下のようになります。

 

[本社での仕訳]   仕訳なし。

 

[工場での仕訳]

 

借方 貸方
     仕掛品     250,0000
製造間接費     50,000
材料   300,000

 

 

 

[取引事例3]

工場で、製品1,000,000円が完成した。

これを工場独立会計で、仕訳すれば、以下のようになります。

 

[本社での仕訳]   仕訳なし。

 

[工場での仕訳]

 

借方 貸方
製品    1,000,0000 仕掛品   1,000,000