貸倒引当金とは何か

貸倒引当金とは何か

[貸倒引当金の繰入額]

期末に必要とされる貸倒引当金は、【売上債権×設定率】で計算します。

売上債権 1,000,000円 設定率2%

1,000,000×0.02=20,000円

20,000円が当期に設定される貸倒引当金の設定額となります。   仕訳をすれは、以下のようになります。

 

貸倒引当金の仕訳

 

借方 貸方
貸倒引当金繰入 20,000 貸倒引当金 20,000

 

[例1]決算にあたり、売上債権3,000,000円に3%の貸倒引当金を設定する。

なお、貸倒引当金の前期繰越高は、ゼロである。

借方 貸方
貸倒引当金繰入 90,000 貸倒引当金 90,000

この例は、単純に貸倒引当金の計算式である【売上債権×設定率】に当てはめるだけです。
しかし、つぎの例は少し異なります。前期の貸倒引当金の繰越残高があるからです。

 

[例2]決算にあたり、売上債権3,000,000円に3%の貸倒引当金を設定する。

なお、貸倒引当金の前期繰越高が、20,000円ある。

 

借方 貸方
貸倒引当金繰入 70,000 貸倒引当金 70,000

 

[例2]では、前期繰越高として20,000円があります。
このため、[例1]のように90,000円全額を貸倒引当金として計上することはありません。
今期の貸倒引当金から前期の貸倒引当金残高を差し引くことになります。
すなわち、90,000−20,000=70,000 というわけです。これを差額補充法といいます。